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イタリア海外駐在員だより Vol.127
最終更新日:2026年02月26日
イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします
甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。
第127回のお話しは、先日までイタリアで開催されていたカルネヴァーレ祭にちなみ、その間スポットが当たる伝統の揚げ菓子についてです。
カルネヴァーレ祭の揚げ菓子 ~イタリアを知るツール~
甘楽町の皆さま、ボンジョールノ ! ( こんにちは!)
向春の折、少しずつ日脚が伸び吹く風に春の香りが感じられる頃となりました。暦の上では冬から春へと季節が移り変わる節目の月である二月は、イタリアでは毎年全国各地で恒例のカルネヴァーレ祭が盛大に行われることで知られています。日本ではあまり馴染みのないお祭りであるかと思いますが、カトリック教国のイタリアにおいては、子どもから大人まで仮装を楽しみ、この時季限定でお菓子屋さんやスーパーに山盛りに登場するカルネヴァーレ祭に欠かせない「揚げ菓子」をお腹一杯食べる人々で溢れます。
イタリアでは、クリスマスや復活祭等のフェスタにおいて、それぞれ特有のスイーツが登場しますが、それらがケーキやチョコレート菓子等である一方、カルネヴァーレ祭のスイーツは、全て「揚げ菓子」であるという特徴があります。それは古代ローマ時代から続く伝統の継承だからという説をはじめ、真冬に食肉確保のためつぶした豚から得られた大量の脂を活用し、一度に沢山作ることができるという知恵による理由等に由来すると言われています。しかし一方で、カルネヴァーレ祭の後にやってくる40日間の四句節(肉食を断ち質素な食事に努める期間)の前に、お腹一杯美味しいものを食べたいという欲求を満たすため、という説もあり、イタリアを知る興味が湧いてきます。
また、そのカルネヴァーレ祭の各々の揚げ菓子には、いくつも異なる呼び名が存在します。トスカーナ州で「フリッテッレ」という名のものには、「カラニョーリ」(モリーゼ州)、「アランチーニ」(マルケ州)等の呼び名があります。そしてトスカーナ州で「チェンチ」という呼び名の揚げ菓子には、「フラッペ」(エミリア地方) 、「サラーニ」(ヴェネト州)や「ブジ―エ」(ピエモンテ州・リグーリア州)等、実にイタリア全国各地17種類の呼び名が存在します。その数の多さに驚くばかりですが、イタリアの歴史に注目すると1861年に一つの国として統一されるまで幾つかの小国が存在していたため、その時代から続く各地の言葉の名残の影響があるのではと言われていますが、いずれにせよその土地ごとの特色豊かな国というイタリアの特徴を反映するゆえ、イタリアを知るツールのひとつ的な要素であるカルネヴァーレ祭の揚げ菓子にとても興味をそそられる私であります。
イタリアでは、先週、今年のカルネヴァーレ祭の期間が終わり四句節の期間が始まりました。これは同時に40日後にやってくる復活祭に向けた本格的な春に向かう足音が聞こえ始めたことを意味するものであるゆえ、確実に季節が進んでいるということを実感している今日この頃です
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| ▲カルネヴァーレ祭の様子( 二月の風物詩) | ▲山盛りに登場!(カルネヴァーレ祭の揚げ菓子) |
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| ▲17種類の呼び名を持つカルネヴァーレ祭の揚げ菓子(1) | ▲17種類の呼び名を持つカルネヴァーレ祭の揚げ菓子(2) |
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| ▲カルネヴァーレ祭の揚げ菓子(クリーム入り(右) クラッシック(左) ) | ▲緑の若草に覆われ始めた大地 |
在イタリア・チェルタルド市
甘楽町海外駐在員 稲葉美代子
稲葉美代子さんプロフィール
愛知県出身。
日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。
2019年11月、甘楽町発足60周年特別表彰。
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