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イタリア海外駐在員だより Vol.126
最終更新日:2026年01月28日
イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします
甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。
第126回のお話しは、トスカーナ州において、真冬の期間食される伝統のソウルフードについてです。
農家の知恵から生まれたトスカーナ州伝統のソウルフード
甘楽町の皆さま、ボンジョールノ ! ( こんにちは ! )
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
新しい年2026年が始動した睦月も、気が付けば早大寒の頃を迎えました。一年のうちで最も寒さが厳しい時季と言われるが如く、こちらイタリアでは北欧から強い寒波が襲来し、チェルタルドでも最低気温が氷点下5度近くまで下がる日もあり、凍てつくような厳寒の日々となっている今日この頃です。しかしそんな中でも、今年も大寒の日に鶏を飼育する農家の友人から「大寒卵」を購入し、縁起物のその卵を食して無病息災を願いつつ栄養補給に努めた私であります。
さて今回は、真冬の今にふさわしいトスカーナ州において古代から人々に愛され続けている、ある伝統のソウルフードについてご紹介したいと思います。それは「ソプラッサータ」という名のハムで、豚を飼育していた農家の知恵をもとに生まれたものです。
昔、豚肉はとても貴重な栄養源だったため「余すことなく食べるもの」という認識が特に農民の間で常識だったこともあり、豚の頭部や頬をはじめタンという、いわゆる廃棄されるようなところを原料として活用し、それらを茹でた後に柑橘類の皮やパセリ等を加えて麻のような布袋に詰めて加工し、約20日間じっくり寝かせて作るこのハムが生まれました。農家生まれのレシピのため、その種類は様々に存在すると言われていますが、トスカーナ州でも特にフィレンツェやアレッツォ地方のものがその代表的なものとして知られています。また、この伝統のソウルフード「ソプラッサータ」のハムは栄養価が高い保存食でもあるため、冬の厳しい寒さを乗り切る貴重な栄養源として庶民に重宝された一品であったことも事実です。
また実際、このハムはトスカーナの主食パンである無塩パンと濃厚な赤ワインが良く合うため、トスカーナ地方が誇るちょっとした美食グルメとして欠かせない一品。今ではすっかりその味に魅了された私は、その伝統食を真冬の食の楽しみのひとつとして満喫したいと思っている今日この頃です。
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| ▲睦月の田園風景(チェルタルド市外近郊) | ▲イタリアの大寒たまご(2026年) |
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| ▲伝統のハム・ソプラッサータ(1) | ▲伝統のハム・ソプラッサータ(2) |
在イタリア・チェルタルド市
甘楽町海外駐在員 稲葉美代子
稲葉美代子さんプロフィール
愛知県出身。
日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。
2019年11月、甘楽町発足60周年特別表彰。
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