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イタリア海外駐在員だより Vol.122
最終更新日:2025年09月24日
イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします
甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。
第122回のお話しは、甘楽町中学生国際交流研修団の皆さんが見学した、ローマ、バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂についてです。
聖なる扉 ~25年に一度巡ってくる聖年にのみ開く特別な扉~
甘楽町の皆さま、ボンジョールノ! ( こんにちは!)
例年なら空も秋色を帯び、清々しい空気に包まれる好季節と言われる九月ですが、こちらチェルタルドでは、今年はここのところ連日「九月の夏」と表現されるほど暑い日が続いております。その暑さのあまりまだ終わらない夏を体感している中、近郊の田園に広がるブドウ畑では、気が付けばワインの原料となるブドウの実を収穫する「ヴェンデンミア」の時季を迎え、ワインの産地における秋の今を実感している今日この頃です。
さて今夏の姉妹都市青少年相互交流実施に伴い、先月、第19次甘楽町中学生国際交流研修団の皆さんがチェルタルド市を訪問されました。約1週間に渡りホームステイを中心とする子ども達の豊かな交流が行われ青少年交流の歴史の新しい一ページが刻まれ、両市町の友情の絆が更に深まったという印象を抱いております。私は甘楽町中学生国際交流研修団の皆さんが日本へ帰国される前に、彼らと共にバチカン市国にあるサン・ピエトロ大聖堂を見学しました。その大聖堂は周知のとおり、カトリック教の総本山であり、世界最大級の規模を誇る教会であります。実際、左右に弧を描く回廊に囲まれた広場に立つと、その空間の大きさや威厳ある大聖堂の姿に日本とは全く異なる文化の中にいることを改めて感じさせられます。
そんなサン・ピエトロ大聖堂には、カトリック教において25年に一度巡ってくる聖なる年(ジュビレーオ)にのみ開放される特別な扉があります。その扉は「聖なる扉」と言われ、天国への門あるいは神の世界への入り口であると共に、神の恩恵と慈悲に近づくための重要な機会を与えると言われています。その聖なる扉は、2026年1月6日に閉められるまで開放されていますが、その次また開くのは2050年・・・。その事実を想い、今回「聖なる扉」をくぐり30年ぶりにサン・ピエトロ大聖堂の内部を見学できたという、またとない貴重な巡り合わせに遭遇したことをありがたく思っている今日この頃です。
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▲赤ワインの原料となるブドウ | ▲実の収穫を待つブドウ畑の様子 |
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▲収穫したブドウを運ぶトラクター(9月の風物詩) |
▲サン・ピエトロ大聖堂
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▲サン・ピエトロ大聖堂内部の様子 |
▲25年に一度開く聖なる扉
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在イタリア・チェルタルド市
甘楽町海外駐在員 稲葉美代子
稲葉美代子さんプロフィール
愛知県出身。
日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。
2019年11月、甘楽町発足60周年特別表彰。
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