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イタリア海外駐在員だより Vol.121
最終更新日:2025年08月20日
イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします
甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。
第121回のお話しは、イタリアの夏の風物詩となっている屋外で食事をすることを好む伝統文化についてです。
イタリアの夏を象徴する伝統文化とイタリア人
甘楽町の皆さま、ボンジョールノ! ( こんにちは!)
まだまだ厳しい残暑が続く中、こちらイタリアでは8月15日「フェッラゴースト」の一大フェスタがやってきて、海や山をはじめとするリゾート地で休暇を過ごす人々が大半を占める為か閑散とした街の様子が印象的な今日この頃です。また、チェルタルド近郊に広がる田園の一面を覆うように咲くひまわり畑の光景が美しく、それを見る度元気をもらっている私であります。
さて時は晩夏へと向かう中においてもまだ暑い夏。そのイタリアの暑い夏の時季において、その夏を象徴する、あるイタリアの伝統文化についてご紹介したいと思います。それはまさに「屋外で食事をすることを好む文化」であります。伝統的に家にクーラーがないことや、日中強い日差しが降り注いでも木陰や日陰は涼しさを感じられる気候、夕食の時間帯になると気温が下がり涼しい空気に包まれること等から、テラスや中庭にテーブル席を設けて家族や友人たちと集まり、おしゃべりをしながら食事の時間を楽しく過ごすという文化であります。実際5月頃になると「ようやく外での食事を楽しめる素敵な季節がやってくる」と話すイタリア人の言葉を耳にします。夏の期間中は、レストランやピッツェリーア(ピザ屋)では屋外席が人気で、多くの人々がそこを好んで食事をする光景がイタリアの夏の風物詩と言えることも事実です。
このように気候や文化、環境等様々な要因が重なり、「食べる事は人生における最重要事」と考えるイタリア人にとって、暑い夏でも心地よいと心が喜ぶ食事のひと時を過ごすことを大切にするイタリア人の気質や国民性が映る文化を肌で実感することは、異文化理解を深める上でとても大切なことではないかと考えるゆえ、屋外での食事を楽しめる季節が続く限り、そのひと時を満喫したいと思う今日この頃です。
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▲ひまわり畑の様子(1) | ▲ひまわり畑の様子(2) |
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▲屋外での食事を好む文化(1) |
▲屋外での食事を好む文化(2)
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▲屋外での食事を好む文化(3) |
▲屋外席を設けるレストランの様子
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在イタリア・チェルタルド市
甘楽町海外駐在員 稲葉美代子
稲葉美代子さんプロフィール
愛知県出身。
日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。
2019年11月、甘楽町発足60周年特別表彰。
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