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イタリア海外駐在員だより Vol.103

最終更新日:2024年01月25日

イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします

 甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。

 第103回のお話しは、ソレントを訪れた際、足を延ばしたアマルフィ海岸地方で出会った、伝統のご当地スイーツについてのエピソードです。


画像:チェルタルドパノラマ 

「レモンの歓び」 ~レモンの郷・アマルフィ海岸地方生まれのご当地スイーツ~

甘楽町の皆さま、ボンジョールノ ! ( こんにちは!)

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

    新しい年2024年が始動した今月1月ですが、早いもので月末となり、気が付けば一年で最も寒さが厳しい時季と言われる大寒の頃を迎えました。イタリアにも実は大寒に相当する期間があり、それは「クロウタドリ(イタリア名 :メルラ)の日」と言われています。期間は日本のそれより短く、1月29日、30日、31日の月末3日間にあたります。このような名で呼ばれるのは、昔から語り継がれてきたクロウタドリ(黒ツグミ鳥)に纏わる伝説に由来します。
またイタリアでは、この1月の月末3日間の寒さがどの程度になるかにより、後に訪れる春の季節を占うと言われるため、その結果が少し気になっている今日この頃です。

 さて只今冬の季節を過ごす中、柑橘類の栽培がさかんなイタリアでは、旬のレモンが大量に収穫され、日々の食卓においてそれをふんだんに活かした一品を満喫できます。レモン風味ソースのパスタやレモンのリゾットをはじめ、レモンクリームを贅沢に味わえるスイーツ等、食いしん坊達の心と胃が幸せで満たされる一品が存分に味わえる季節とも言えます。
イタリアのレモンは、南イタリアやシチリア島が原産地ですが、レモンといえどもその大きさをはじめ新鮮な緑色の葉付きの姿に、元気で健康なレモンのようなイメージが湧き、思わず食欲をそそられてしまう私であります。

 そんなレモンが昔から盛んに栽培されている、アマルフィ海岸地方で生まれたとっておきの「レモンの歓び」という名の伝統的なご当地スイーツが知られています。ドーム型のスポンジケーキなのですが、特産のレモンをたっぷり活かした特製クリームが中に詰まっていて、外もレモン風味のクリームでコーティングされています。

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▲イタリアのレモン(アマルフィにて) ▲レモンの歓びという名のスイーツ


先月ソレントを訪れた際、実はアマルフィまで足を延ばし、そこで本場のそのご当地スイーツに出会った私。一口頬張った瞬間に、レモンの程よい酸味が効いたクリームとスポンジケーキの甘さの絶妙なマリアージュに舌鼓を打ちそうになりました。
「レモンの歓び」というネーミングセンスにも心惹かれますが、そのスイーツを介して、地元の人々が抱くレモンへの熱い情熱と誇りのような想いが伝わってくる・・・そんな不思議な魅力的ご当地グルメに心が魅了される私であります。

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▲世界遺産・アマルフィのパノラマ アマルフィ海岸の絶景(ポジターノのパノラマ)
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▲アマルフィの街角 ▲大聖堂前広場の様子( アマルフィ)
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▲海岸線に沿うように続く道(アマルフィ海岸)

          




 


在イタリア・チェルタルド市

甘楽町海外駐在員 稲葉美代子

 

 

稲葉美代子さんプロフィール

 愛知県出身。
 日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
 イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
 2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
 チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
 2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
 2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。
 2019年11月、甘楽町発足60周年特別表彰。

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