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イタリア海外駐在員だより Vol.98

最終更新日:2023年08月18日

イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします

 甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。

 第98回のお話しは、世界屈指の一大観光都市として有名な街で出会った「素顔のローマ」の場所についてです。


画像:チェルタルドパノラマ 

素顔のローマに出会える場所 ~「永遠の都・ローマ」の街角~

甘楽町の皆さま、残暑お見舞い申し上げます。


 暦の上では秋とはいえ厳しい暑さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
 こちらイタリアでは、一旦酷暑が和らぎ湿度の低いカラッとした過ごしやすい日々が続いていましたが、最近再び暑さが戻り肌に照り付けるとても強い日差しが降り注ぐ今日この頃です。
また八月は、まさに本番のヴァカンス休暇の時季であるイタリアということもあり、世界の国々から観光に訪れる大変多くの人々で街中溢れています。

 さてそんな中、先日所用のためローマへ足を運びました。ローマは周知のように世界屈指の大観光都市であり、訪れる旅人の心を魅了する歴史のロマンが至る所に点在する「永遠の都」と呼称される都市です。

「全ての道はローマに通ず」と言われるが如く、ローマの玄関口は「終着( テルミニ)駅」で、イタリア国内をはじめ欧州・世界各国から旅人が集まります。広い駅の構内を埋め尽くすように旅人が行き交う光景を目の当たりにすると、偉大な観光都市・ローマをダイレクトに実感できます。

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▲ローマの玄関口・終着駅の様子(1) ▲ローマの玄関口・終着駅の様子(2)
 
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▲ローマの地下鉄(Aライン)

 そんな光景に目を奪われそうになるローマの終着駅にも、決して旅人だけではなく、ローマに暮らす生活者の日常空間が存在するという事を知り得る場所があります。

 それはまさに気軽に立ち寄れるスタンダードな「バール」です。そのバールは、テルミニ駅の地下街にあります。ローマっ子が電車やバスを利用して仕事へ行く移動の最中に、まるで鳥が羽を休めるように、いつものエスプレッソが飲みたくてふと立ち寄る「止まり木」のような存在と言えます。そのバールでバリスタが「ヴァカンスには行かないの ? 」とカウンター越しに話しかける場面に居合わせた私は、素顔のローマに出会えたことに旅の醍醐味を味わえたような気がして、不思議な喜びを感じました。
 イタリア人の日常生活と深いつながりをもつ街角のバール。イタリアのどんな街にも星の数程存在すると言われるバールですが、そこに行けばその街に暮らす人々の日常を体感することが可能です。

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▲素顔のローマに出会える場所(バール)


 折角ローマに来たからと思い、所用が済んだ後地下鉄に乗り、スペイン広場やトレビの泉そしてパンテオン神殿を観光した私ですが、どこも外国人観光客で溢れローマっ子の姿が目に留まらなかったのは、やはり印象に残りました。
 いつか再び世界の一大観光都市「永遠の都・ローマ」を訪れる機会があれば、街角に存在する素顔のローマに出会える場所をまた新たに発見したい・・・そんな想いに駆られている今日この頃です。
 

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▲スペイン広場の様子(1) ▲スペイン広場の様子(2)
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▲世界史の窓・パンテオン神殿(1) ▲トレビの泉
 

 

在イタリア・チェルタルド市

甘楽町海外駐在員 稲葉美代子

 

 

稲葉美代子さんプロフィール

 愛知県出身。
 日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
 イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
 2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
 チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
 2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
 2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。
 2019年11月、甘楽町発足60周年特別表彰。

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