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イタリア海外駐在員だより Vol.95

最終更新日:2023年06月07日

イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします

 甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。

 第95回のお話しは、シエナに所用で行った際に、念願の「カラメッラート」という隠れたソウルスイーツを味わい、そのご紹介についてのお話しです。


画像:チェルタルドパノラマ 

「カラメッラート」 ~隠れたシエナのソウルスイーツ~

 甘楽町の皆さま、ボンジョールノ! ( こんにちは!)


色とりどりのバラの花が咲き誇る季節となり、青空から照り付ける日差しに夏の気配が感じられる頃となりました。
イタリアでは、今月は干ばつから一転して雨がよく降る天気が続いていた中、北部のエミリア・ロマーニャ州が集中豪雨による大洪水に見舞われ、甚大な被害が出ました。辺り一面冠水した農地や住宅地の様子に心が痛むと共に、一日も早い復旧を願う今日この頃です。

さて先日、所用のため中世の古都で知られるシエナというまちに行きました。駅で電車を降り真っ先に向かった先は、シエナ人である「ブーティさん」一家が経営する老舗のお菓子屋さん兼バール。

そのお店は、シエナ歴史地区を囲む古い城壁のカモッリーア門に続く道沿いにあり、一見スタンダードなイタリアの街角にあるバールという印象を受けるのですが、実は、シエナっ子がこよなく愛するとっておきの自家製スイーツを生んだ、知る人ぞ知るお店なのです。

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▲「ブーティさん」一家のお店(1) ▲「ブーティさん」一家のお店(2)
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▲ある朝の風景(シエナ歴史地区)


そのスイーツは、「カラメッラート」という名のお菓子で、以前シエナっ子の友人から教えてもらって以来、一度味わってみたいと思っていた私。
毎朝出来立てのカラメッラートを求めて、多くの人々で混雑するため、午前中でも遅い時間帯になると売り切れてしまうと聞いていた中、その日は幸運にも念願のカラメッラートを味わうことができました。
表面をカラメル状にコーティングした薄いパイ生地の間にとても美味な特製クリームがたっぷりサンドされ、サクッとした食感が特徴的です。
また、その程よい甘さと淹れたてのエスプレッソコーヒーの苦みのコントラストが絶妙で、至福の味を堪能した私であります。

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▲シエナのソウルスイーツ・カラメッラート ▲カラメッラートとエスプレッソコーヒー



シエナのソウルスイーツとしてパンフォルテ等が有名ですが、それに隠れた存在で地味ながら同様にシエナっ子を魅了するこのカラメッラートの存在価値の大きさに知的好奇心をそそられます。
またシエナに行ったらリピーターしたい・・・そんな衝動に駆られつつ、次の機会を楽しみにしている私であります。
 

在イタリア・チェルタルド市

甘楽町海外駐在員 稲葉美代子

 

 

稲葉美代子さんプロフィール

 愛知県出身。
 日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
 イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
 2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
 チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
 2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
 2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。
 2019年11月、甘楽町発足60周年特別表彰。

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