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イタリア海外駐在員だより Vol.94

最終更新日:2023年04月24日

イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします

 甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。

 第94回のお話しは、先日のイースターマンデーの祝日のおり、偉大な万能の天才人と称されるレオナルド・ダ・ヴィンチの生家を訪れましたので、そのご紹介についてのお話しです。


画像:チェルタルドパノラマ 

レオナルド・ダ・ヴィンチの誕生を記憶に留める家

 甘楽町の皆さま、ボンジョールノ! ( こんにちは!)


季節は進み、木々の若葉が太陽の日差しに眩しく映え、大地に若草が萌え出す頃となりました。
一年の中でも緑溢れる美しい豊かな自然の風景を満喫できる好季節ですが、こちらイタリアでは、今年は最高気温が20度に達しない中、冷たい風が吹き抜ける「やや涼しい春」を感じている今日この頃です。

さてそんな中、先日やってきたイースターマンデーの祝日( イースター祭の翌日の祝日) のおり、その日は屋外で過ごすというイタリアの伝統にあやかり、車でヴィンチという村を訪ねました。
その村は、チェルタルドから約30数キロ離れた小高い丘の上にありますが、トスカーナ州でも常に多くの観光客が足を運ぶスポットとして知られています。
なぜなら、偉大な万能の天才人と称されるレオナルド・ダ・ヴィンチの故郷であり、彼の生家が残っているからです。

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▲レオナルド・ダ・ヴィンチ顔像


ヴィンチ村の集落からオリーブの木々に囲まれた細い田園道を抜うように登っていくと、一軒の石造りの家に出会えます。
それがまさに彼の生家。
周りをオリーブの木々に囲まれた静かな佇まいの中にひっそり建っています。

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▲生家へ続く田園道 ▲生家を囲む自然の風景
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▲レオナルド・ダ・ヴィンチの生家(1) ▲レオナルド・ダ・ヴィンチの生家(2)



彼の誕生を記憶に留める家として1950年10月10日に、当時の所有者であったGiovanni Rasini 伯爵からヴィンチ村に寄贈されたとのことで、その事実を伝える記念の石碑が残っています。
現在は修復が重ねられ、家の中に展示されている暖炉や当時の家具等を見学することが可能です。
レオナルド・ダ・ヴィンチは、5歳までこの生家で過ごした後にヴィンチ村の集落に移り、やがて絵画を本格的に学ぶためにルネッサンスの華の都・フィレンツェへ行き、そこで才能を開花させていったと言われています。


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▲道の脇に立つ生家の看板 ▲記念の石碑


 歴史に残る世界的に有名な絵画作品を数多く描いたルネッサンス期の巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチ。
彼自身が幼少期を過ごす中で、家の窓から眺めていたであろう豊かな美しい自然の環境に彼の才能の原点を感じられる魅力溢れるスポットである彼の生家。
この貴重な文化遺産は歴史の宝であると同時に、末永く後世にその存在意義を残すものとして在り続けることでしょう。



 

在イタリア・チェルタルド市

甘楽町海外駐在員 稲葉美代子

 

 

稲葉美代子さんプロフィール

 愛知県出身。
 日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
 イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
 2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
 チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
 2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
 2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。
 2019年11月、甘楽町発足60周年特別表彰。

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