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イタリア海外駐在員だより Vol.76

最終更新日:2021年09月27日

イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします

 甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。

 第76回のお話しは、日伊両国の教育における違いについてスポットあてたお話しです。


画像:チェルタルドパノラマ 

始業のチャイムが鳴る頃......

 

甘楽町の皆さま、ボンジョールノ !  (   こんにちは!)

 長月も早下旬となり、こちらチェルタルドでは、まるで雲海のように渓谷を覆う深い朝霧が発生するようになり、日増しに秋の深まりを感じる頃となりました。それと共にワインの郷の秋の風物詩であるブドウの収穫作業の「ヴェンデンミア」が毎日あちこちのブドウ畑で行われており、多くの人々が、ボージョレ・ヌーヴォーのワインを味わえる日が来るのを待ち望んでいる今日この頃です。

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 渓谷を覆う朝霧と秋冷のブドウ畑        ブドウの収穫

 

 さてそんな長月は、イタリアでは始動の月です。長い夏の休暇シーズンが終わりを告げ、再び日常のリズムに戻る、そんな空気が漂う時期です。先日学校の新学年度がスタートし、一斉に始業のチャイムが鳴りました。子どもにとっても保護者にとっても、始業の日はどこか特別な日と感じるものですが、イタリアでは日本の学校行事のような「始業式」は存在しません。私は、このことに始め大きなカルチャーショックを感じ、娘の子育てにおいて、教育における日伊両国の違いを肌で実感しました。 

 例えば、保育園児や小学生が指定のスモックを着用するルールや、小学生はランドセルではなく、リュックサックで通学すること等です。リュックサックは、柄や色等は自由に選ぶことができますが、スモックは、指定されています。

 

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通学用のリュックサック

チェルタルド市公立小学校の指定スモック

  (右・男児用、左・女児用) 

 

 例えばチェルタルド市の公立保育園児のスモックは、白地に水色のチェック柄のもので、公立小学校の児童のそれは、青色のものと指定されています。

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チェルタルド市公立保育園の

指定スモック(女児用)

チェルタルド市公立保育園の

指定スモック(男児用)

 

 

 新学年度が対面授業スタイルでスタートして未だ1週間程ですが、真新しいスモックに身を包んだ子ども達が、コロナ禍以前のように年度を通じて元気に通園・通学できる今学年度になるよう心から願いたいと思う私であります。

 

在イタリア・チェルタルド市

甘楽町海外駐在員 稲葉美代子

 

 

稲葉美代子さんプロフィール

 愛知県出身。
 日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
 イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
 2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
 チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
 2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
 2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。
 2019年11月、甘楽町発足60周年特別表彰。

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