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イタリア海外駐在員だより Vol.72

最終更新日:2021年05月24日

イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします

 甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。

 第72回のお話は、コロナワクチン接種会場に掲げられた「イタリアは花と共に再生する」というスローガンと、そのシンボルであるプリムラの花に込められた願いについてのお話しです。 


画像:チェルタルドパノラマ 

シンボルの花・プリムラに込められた願い

 

甘楽町の皆さま、ボンジョールノ !  (  こんにちは!)

 風薫る五月、こちらチェルタルド市では、近郊に広がるブドウ畑の木々から黄緑色の新葉が生まれ、初夏の美しい田園風景を満喫できる今日この頃です。しばらくの間、茶色一色だった大地に緑が生まれ、初夏の色に染まっていく自然の姿を車窓から見る時、道の脇に車を停めて降り立ち、思わず両手を広げて深呼吸したいという衝動に駆られる私であります。

 

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初夏のブドウ畑(1) 初夏のブドウ畑(2)

 

 さてそんな中、イタリアで昨年末にスタートした新型コロナワクチン接種キャンペーンがここへ来て急速に進み、全国的に大規模な一般向け接種が展開されています。

 

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ワクチン接種会場(チェルタルド市)

 

 ワクチン接種会場には、「イタリアは花と共に再生する」というスローガンと共に、そのシンボルである「プリムラ」の花をデザインしたロゴマークが大きく掲げられています。プリムラ(西洋サクラソウ)は、暗い冬が終わりを告げる早春の野原に咲く花で、ラテン語の「Primus」(最初)を語源として派生しPrimula(プリムラ)と呼ばれる花。そのため、プリムラが蕾を見せて咲き始める頃と同時期にスタートするワクチン接種が、明るい未来をいち早くもたらし、イタリアの人や街、社会経済活動等に再生の息吹を与えてほしいという願いがそのロゴに込められているそうです。先日チェルタルド市でも、多目的ホールをワクチン接種会場とした一般向けの集団接種キャンペーンが始まりました。接種体制が本格化した今、「希望・運命を開く」という花言葉を持つシンボルの花・プリムラに、再生と明るい未来への希望を託す人々の想いが届く日が来るよう願いたいです。

 

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プリムラのロゴマーク

 

 

   在イタリア・チェルタルド市

甘楽町海外駐在員 稲葉美代子

稲葉美代子さんプロフィール

 愛知県出身。
 日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
 イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
 2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
 チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
 2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
 2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。
 2019年11月、甘楽町発足60周年特別表彰。

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