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イタリア海外駐在員だより Vol.66
最終更新日:2020年11月24日
イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします
甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。
第66回のお話は、今この時期だけ出回る搾りたての「初物オリーブオイル」についてのお話です。
最高の美味!
甘楽町の皆さま、
ボンジョールノ!(こんにちは!)
季節は秋から初冬へ進み、いつの間にか師走の足音が聞こえ始める頃となりました。
新型コロナウイスル感染の第2波に襲われ、戦々恐々とした中で感染拡大が続いていたイタリアですが、強い規制措置が功を奏したのか、ここ最近感染のスピードが緩やかになってきたというニュースを見聞きします。しかし、まだまだ油断は禁物であることに変わりありませんが、来月に迫ったクリスマス期を、今年はどのように過ごすことになるのかということについて、様々な予測が飛び交っている今日この頃です。
網が敷かれたオリーブ畑(収穫期) |
さてそんな中、今年も搾りたてのオリーブオイルの「初物」である「ノヴェッロオイル」を味わえる時期が到来しました。この初物オイルは、オリーブの収穫期である10月末から12月初め頃にだけ出回る貴重なオイルなのですが、それは、収穫から間もない摘みたての若いオリーブをフィルターに通さずにそのまま搾って作る、まさに”オリーブ果実100%ジュース”と食通の間で言われているためです。オリーブの木と緑色の若い実を想像させる濃緑色で豊かなフルーティーな香りと共に、少しピリッとした辛みが特徴で、加熱せずそのままを味わいます。
初物「ノヴェッロオイル」 | 3リットル入りの初物オイル |
この時期において、オリーブオイルの一大産地・トスカーナ州における一般家庭でのもっぱらの楽しみは、この初物オイルの旨さを存分に味わえる一品、ずばり、”油まみれ!”(イタリア名:フェットゥンタ)を食すこと!スライスしたパンを軽く焼き、それにたっぷり初物オイルをかけて塩をふりかけただけのとてもシンプルな一品ですが、最高の美味で、至福の喜びを感じるご馳走なのです。
最高の美味「油まみれ!」 |
まるでオリーブの実をそのままかじったかのような味がして、そのままかけるだけでもパンもサラダもとっておきの一品になる魔法の初物オイルの恵みに感謝しつつ、存分にその醍醐味を味わいたいと思う今日この頃です。
イタリアの大地の恵み「初物オイル」 |
在イタリア・チェルタルド市
甘楽町海外駐在員 稲葉美代子
稲葉美代子さんプロフィール
愛知県出身。
日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。
2019年11月、甘楽町発足60周年特別表彰。
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産業課 商工観光係
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