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イタリア海外駐在員だより Vol.65

最終更新日:2020年10月23日

イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします

 

 甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。

 第65回のお話は、依然収束の目途がつかないコロナ禍において、イタリア屈指の観光都市・フィレンツェの今の様子についてのお話です。 


画像:チェルタルドパノラマ 

イタリア屈指の観光都市・フィレンツェの今

 甘楽町の皆さま、

 ボンジョールノ!(こんにちは!)
 

 こちらチェルタルドは、秋の深まりと共に、木々の葉がいつの間にか黄色く色づき、広大な田園が秋色に染まる風景が眼前に広がる頃を迎えました。

  

秋の田園風景
  秋深まる田園風景(チェルタルド近郊)

 

 しかし一方、イタリアでは他の欧州諸国同様、再び新型コロナウイルス感染が急拡大し、マスコミは全国各地にクラスターが多発してしまっている現状を「チーターのからだ全体にある斑点のようだ」という言葉で表現している今日この頃です。まさに第二波の襲来を受け、勢いづくクラスターの炎を消し止めるための様々な制限措置が発令され、人々は再び強い警戒感に包まれた日々を過ごしています。

 

 さてそんな中、先日フィレンツェに足を運びました。周知のようにフィレンツェは、イタリア屈指の有名な一大観光都市ですが、世界的に続く新型コロナウイルスの感染拡大により、そこを訪れる外国人観光客の姿は激減し、世界遺産の歴史地区の街がめっきり閑散とした光景に少し寂しさを感じました。

 

フィレンツェ歴史地区の街角
フィレンツェ歴史地区の街角

 

 所用のため向かっていた目的地に行く途中、フィレンツェの街角にある「幸運をもたらすイノシシ像」があるところに立ち寄りました。

 

幸運をもたらすイノシシ像
幸運をもたらすイノシシ像

 

 「イノシシの鼻を撫でて、水が流れる口の中にコインを置き、それを滑らせて下の格子の隙間にそのコインが入れば、幸運が訪れ願いが叶う」という伝説にあやかり、コロナ禍以前は、運試しをするために世界各国からいつも大勢の観光客が訪れ、人垣ができていた街観光の必見スポットだったのですが、彼らの姿がすっかり消えてその変わり果てた様子からフィレンツェの今というメッセージをダイレクトに受け取った私であります。 

 

 依然コロナ禍が収まらず、不安感と背中合わせの日々が続きますが、いつか再び観光都市に賑わいと活気が戻る時が来るよう、コロナの収束を願うばかりです。

 

                                         在イタリア・チェルタルド市                     

                                          甘楽町海外駐在員 稲葉美代子

 

稲葉美代子さんプロフィール

 愛知県出身。
 日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
 イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
 2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
 チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
 2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
 2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。
 2019年11月、甘楽町発足60周年特別表彰。

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