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イタリア海外駐在員だより Vol.56

最終更新日:2020年01月24日

イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします

 

 甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。

 第56回のお話は、イタリアで旬を迎えた「オレンジ」についてです。 


画像:チェルタルドパノラマ 

一日1個、一日1杯! ~オレンジと私~

 甘楽町の皆さま、Felice anno nuovo!(Happy new year!)
 本年もどうぞよろしくお願い致します。

 新しい年 2020年が幕開けしてから、睦月も早下旬となりました。一年のうちで最も寒さが厳しくなる頃と言われていますが、今年は凍てつくような寒さに見舞われる日はほとんどなく、比較的暖かい気候が続いているイタリアです。

 さて、そんな暖冬の中においても、冬のイタリアでオレンジが旬を迎えました。イタリアは欧州国の中でもオレンジの栽培がさかんな国ですが、地中海に浮かぶシチリア島が主な産地として有名です。それはシチリア島が9世紀にアラブの支配下に入り、入植したアラブ人により進んだ彼らの農業技術が伝えられ、柑橘類の栽培が始まったことに由来します。シチリア産のオレンジは「食用に適したもの」と「飲用に適したもの」の二種類があり、濃厚な甘みが特徴です。

 旬のオレンジ(食用)     旬のブラッドオレンジ(飲用)
旬のオレンジ(食用)    旬のブラッドオレンジ(飲用)

 私はイタリアに暮らし始めた頃、オレンジを料理に使ったある一皿の料理に出会いました。それはズバリ「イタリア冬野菜のフィノッキオ(フェンネル)とオレンジのサラダ」。初めはカルチャーショックに似た驚きを感じた私ですが、フェンネルとオレンジの味のマリアージュが絶妙で、冬になると食べたくなる一皿です。

 

      フィノッキオ(フェンネル)       フィノッキオとオレンジのサラダ
      フィノッキオ(フェンネル)       フィノッキオとオレンジのサラダ

 また、ほんのりルビー色に染まった果肉を持つブラッドオレンジは、飲用に適しているため果汁を絞りジュースを飲みます。

 

               ブラッドオレンジジュース
               ブラッドオレンジジュース

 

 このオレンジは、シチリア島でも活火山のエトナ山麓とその周辺地域のみで採れるものです。エトナ山噴火に伴い流れ出した溶岩の黒い溶石が肥料となってできた奇跡のオレンジとも言われています。

 オレンジの宝庫・イタリアでの暮らしと共に、いつのまにか私にとって冬の最も身近な果物となったオレンジ。一日1個、一日1杯!旬のオレンジを採取して新鮮なビタミンCをたっぷり補給し、健康維持に努めたいと思う今日この頃です。 

 

 

在イタリア・チェルタルド市                 

                                          甘楽町海外駐在員 稲葉美代子

 

稲葉美代子さんプロフィール

 愛知県出身。
 日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
 イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
 2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
 チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
 2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
 2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。

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住所:〒370-2292 群馬県甘楽郡甘楽町大字小幡161-1
電話:0274-64-8320
ファクス:0274-74-5813

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