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吉田家の土塁・濠跡
最終更新日:2013年11月19日
指定:平成22年3月26日 町指定史跡
所在地:甘楽町大字上野233-1 他
見学:常時可
この土塁・濠跡は、「上野城」と呼ばれた館址の周囲を囲んでいた土塁と濠跡で、鎌倉時代に築かれた館址(土居館)と考えられる。徳川時代には幕府の直轄地として代官がここに居り、その後、旗本の知行所となって明治に至った。
四囲の土塁は東西南北に構築され、土塁の外側に濠が巡らされていた痕跡が伺える。一辺70m程の正方形の館址で、西土塁はほぼ良好に残存し、北土塁は約半分、東土塁は一部が顕著に残り、南土塁は全て削平されている。
現存する西土塁は、長さ66.5m、土塁の下幅8~8.5m、上幅2.2~2.6m、高さ2.5~ 2.7m。西濠の長さ約80m、濠幅は5.7~6.8m。北土塁の長さ約35m、規模は西土塁と同様である。北濠の長さ約50m、濠幅は7~10m。東土塁は長さ約10m、幅約5m、高さ2~2.5m。
このように土居(土塁)で囲み、土居の外側に濠を巡らせた土居館は、鎌倉時代初期頃から築き始められ、南北朝時代になって要害堅固な山城が出現する。中世末期から近世になると、丘城や平山城から平城へと推移するのが築城の歴史であるが、当家の土塁・濠跡はまさに初期の段階の所産である。
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