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明和風土記

最終更新日:2013年11月14日

指定:昭和38年4月1日   町指定重要文化財
所在地:甘楽町大字轟221
見学:不可

32 明和風土記

 本書は、所有者田村家の祖である同家31代田村作衛門孝道が、嘉永4年(1851)に筆写した上下二冊本である。
 表題が風土記なので、あたかも明和年間(1764~1774)の地方誌のように思われるが、内容は異なっている。
 明和4年(1767)の事件、すなわち、山県大弐等による幕府転覆の謀議に、小幡藩主織田信邦(8代藩主)の家臣で、家老職(家臣の長のこと)の吉田玄蕃らが加担したと目され、大弐らはそれぞれ捕らえられて処刑、玄蕃は屋敷等すべて没収の上、蟄居(一室に閉じこませ、外出させない刑罰のこと)を命じられ、藩主信邦は隠居、養子信浮は出羽(山形県)高畠に移封された事件を中心に扱っている。
 この明和事件とは、幕府の尊王思想(天皇を尊ぶこと)運動を弾圧した初期の事件である。
 しかし、ほとんど史実によらず、幕府への反逆陰謀の衝撃的な点を強調した勧善懲悪(善をすすめ、悪をこらしめる)物語である。
 原本の作者、年代ともに不明である。

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