「台所・お勝手」の歴史(国内)
江戸時代〜昭和30年代まで
台所=皿や茶碗などの台を置く場所から「台所」と呼ばれる
お勝手=家計をやりくりすることを「勝手」と表し、家計をやりくりする場所が「お勝手」であった。
一般的な農家の「台所・お勝手」の構成
へっつい(かまど)の上に釜や鍋がのっていて、流し台があり、メンバ板(のし板)がいつでも使えるように出してあり、囲炉裏(いろり)には鉄瓶がぶら下がっている。棚には食器が積み重ねて置いてある。

群馬県利根地方の昭和50年頃の写真 出展:上州のくらし民具
<余談>
学校から帰ると、時々、明治生まれの祖母が、味噌入りの「焼きもち」や「じり焼」を作ってくれた。他家のことは分からないが、祖母は練った小麦粉を
ほうろく(フライパン)に入れ油で焼いたホットケーキの様な食べ物を「じり焼」と呼んだ。小麦粉の中に味噌やネギ、刻んだ竹輪が入ることがあり楽しみだった。
1960年代(S35)に入り、当時の池田首相が唱えた「国民所得倍増計画」が波に乗り、後に「高度経済成長」と言われる時期を迎えた。全国津々浦々まで電気が供給され、家電メーカーは次々に新製品を生み出していった。
1979年(S54) 東芝が提案したキッチンスタイル。

画像提供:株式会社東芝
写真から、電子レンジ・ご飯保温器・炊飯ジャー・ミキサー・オーブントースター・トースター・食器乾燥滅菌器・冷蔵庫・電気湯沸かし器・オーブンレンジ等が判別できる。昭和50年代には、今とほとんど変わらない電化製品が出そろっていたことが分かる。

1979(S54)年新築した我が家のお勝手の写真
<余談>
夢のように思っていたことが実現した。張り切ってお勝手に立つ母の姿が思い浮かぶ。新築時、お勝手の電化製品として電子レンジ・冷蔵庫・炊飯器・ご飯の保温器・ミキサー・トースター・オーブンレンジ(ガス)があったと思う。電化の遅れていた我が家だったが、一気に近代化の波が押し寄せた。

資料提供:コンクスハウジング
2025年(R7) お勝手家電の種類自体は40年前と大きく変わらないが、オール電化になり楽家事・省エネ・高機能化は確実に進んでいる

資料提供:コンクスハウジング
現在に至り生活様式の変化に伴い、お勝手は調理を行う個別の場(キッチン)から、住まう人がくつろぐ場(リビングダイニングキッチン)へと変容を遂げている。
編者:甘楽町歴史民俗資料館 神道
レンガ倉庫100周年記念企画展紹介ページへ →