ホーム > 町の紹介 > 歴史・沿革 > 群馬県指定文化財 > 造石法華経供養遺跡

造石法華経供養遺跡

最終更新日:2013年11月15日

指定:昭和26年4月24日   県指定史跡
所在地:甘楽町大字造石73
見学:常時可

72 造石法華経供養遺跡 本堂  72 造石法華経供養遺跡 地蔵

 

 当遺跡は、釈迦堂・地蔵堂を中心に、石造地蔵菩薩・石造宝塔・石灯籠、絵馬など法華経、法華経の読経、写経に関連した大規模な遺跡である。釈迦堂は昭和62年(1987)、地蔵堂は平成18年(2006)、宝塔移設は平成22年(2010)に保存修理を実施している。
 造石地蔵菩薩は、右足を左足の腿に乗せる半跏倚坐の姿勢である。頭部から膝部分まで5段構成し、左足を垂下させ、走行は3mである。正面膝部分の幅1.56m、背面の幅1.33m、膝から背までの奥行1.52m。頭部は剃髪、眼球には墨が入れられ、顔面は丁寧に調整され白色が塗られていた可能性がある。左手に如意宝珠を持ち、右手は錫杖を持っていたと思われる。衣には赤色塗彩が部分的に残存している。背面左側に元和9年(1623)銘がある。石材は凝灰質砂岩である。
 石造宝塔は、総高1.64m。塔身の長さ0.58m、直径0.48m。蓋は饅頭笠状の半球形状の珍しい形状である。石材は凝灰質砂岩である。
 石灯籠は二基あり、それぞれ欠損している箇所がある。二基とも元和9年の銘があり、近郷の者が奉納したものである。石材は天引石(砂岩)と安山岩が使用されている。
 絵馬も多数あるが、ほとんど見えなくなっている。「山海図」の1枚に天和2年(1682)、また寛永7年(1630)の絵馬もある。
 江戸時代初期における、この地方の法華経信仰を物語る貴重な史跡である。

このページへのお問い合わせ

教育課 文化財保護係
住所:〒370-2292 群馬県甘楽郡甘楽町大字小幡161-1
電話:0274-64-8324
ファクス:0274-74-5813