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笠塔婆一基

最終更新日:2017年12月12日

指定:昭和44年5月6日 県指定重要文化財
所在地:甘楽町大字天引2212-1
 

4 笠塔婆一基

 この笠塔婆は、県内3番目に古い歴史を示す塔で、当地方で産出する天引石(砂岩)で造立されている。
 総高174cm(基礎高62cm、塔身高105cm、笠石高7cm)、幅は塔身下部で40.5cm、上部で36.5cm、厚さ21cmの扁平角柱状である。笠石は80×60cm、厚さ7cmで、この笠石を安定させるためか塔身頭部正面に額部を造出した特色ある笠塔婆である。
 塔身正面を輪郭線で囲み、その中の上部中央の蓮坐(蓮の花を模した台)上にキリーク(阿弥陀如来)、向かって右下にサ(観音菩薩)、左下にサク(勢至菩薩)の阿弥陀三尊種子を刻み、その中央下に正安元年(1299)十月廿日(ハツカ)。左右に啓白(敬って申し上げる)・孝子(コウシ)(父母の喪に服している子の自称・父母や祖先によく仕える者)の銘が刻まれている。
 さらに、塔身向かって右側面下部にカンマン(不動明王)、左側面にウン(愛染明王)の種子が薬研彫りで刻まれてあるのは大変珍しく、この時代における仏教の地方への展開を知るうえで、この笠塔婆は貴重な文化遺産である。
 平成6年度に笠塔婆の崩落を防ぐため保存修理等が実施された。

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