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令和6年度所信表明

最終更新日:2024年03月14日

所信表明

 令和6年度甘楽町一般会計予算並びに特別会計につきまして、その大要をご説明し、併せて予算編成に当たっての所信の一端を申し上げ、議会及び町民の皆様のご理解とご協力を賜りたくお願い申し上げます。 


【令和6年度施政方針】
 

○当初予算編成の基本方針・規模・財源 

 はじめに、予算編成にあたっての基本方針や財源等について申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症がようやく収束し、人と人との交流ができる活気のある日常生活が戻ってきました。
 町政の基本である町民の皆様が安全で安心して生活できることに重点を置きながら、一方では、町制65周年を迎え記念事業による各種イベントや催し物の開催により、町の活気を創出するための予算を編成いたしました。
 また、町民の声を反映した第6次総合計画に盛り込まれた各種事業を着実に実施して参りますので、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 本町の財政状況ですが、令和5年度の町税収入の状況は、前年度比6.0%増額の14億9,500万円程度の見通しとなっています。
 令和6年度については、定額減税の影響による個人町民税の減額、固定資産税などの増額を見込み、町税全体では当初予算額で前年比2.3%減額の14億4,020万4千円を計上いたしました。なお、定額減税の減収補填として減収分相当額である5,300万円の地方特例交付金が国より交付されます。
 町の歳入の根幹となる地方交付税でありますが、普通交付税は、前年より370万円増額の16億9,370万円を見込んでいます。
地方交付税の交付総額は前年と比較して1.9%の増加となります。
 このような町税・地方交付税の歳入見込みの中で、令和6年度予算編成にあたっては、厳しい財政状況を深く認識し、限られた財源を重点的かつ効率的に執行するために、甘楽町第6次総合計画に盛り込まれた施策を推進する予算といたしました。
 この結果、令和6年度一般会計当初予算の総額は、60億2,300万円で、前年度当初予算と比較して7.8%の減少となりました。


○重点施策 

 それでは、予算案の重点事業について申し上げます。

 一つ目は、子育て支援対策です。

 「めぶきの森かんら」及び「かんら保育園」については、運営を民間事業者に委ね3年目となりますが、町も事業者と連携し、より質の高い保育サービスの提供、幼児教育及び子育て環境の充実を図って参ります。
 令和5年度からの継続となりますが、学童保育所については、世帯で同時に利用する2人目以降の保育料を半額補助することで利用する世帯の経済的負担を軽減します。
 なお、子育てに伴う経済的負担を軽減するため「家庭子育て世帯応援金」の交付、第2子以降にかかる保育料の無料化、小学校及び中学校の生徒約830人の給食費の完全無料化については、継続して実施して参ります。
 また、ひとり親世帯の医療費については、引き続き所得制限を撤廃して無料化し、一般世帯における高校生世代までの医療費の無料化と併せて実施して参ります。


 二つ目は、町道及び公園の整備です。

 甘楽スマートインターチェンジの開通から間もなく1年を迎えますが、その間、多くの町民の皆様や観光客にご利用いただいています。周辺のアクセス道路については現在、「町道東八幡、下原1号線外2路線」の用地買収が完了し一部工事を開始しておりますが、令和6年度で当該道路拡幅工事を完成させ道路環境の整備と利便性の向上を図って参ります。
 公園整備については、甘楽総合公園内の園路及び連絡橋整備工事と小幡周遊園路整備工事を実施し、併せて大手門周辺の造成工事の実施により良好な景観形成を図ります。 
 また、旧福島幼稚園舎を解体撤去し、将来的には公園として整備し地域住民の交流・憩いの場を創出します。


 三つ目は、町制施行65周年記念事業の実施です。

 町制施行から65周年を迎え、町民の皆様と共に記念事業を実施したいと思います。例年の観光イベントやスポーツイベント等を拡充して実施するほか、名勝楽山園等を記録したPR映像の作成やパラスポーツ体験イベントの開催などを実施します。
 また、11月3日の文化の日には記念式典を開催し、町内の招待者や交流都市からのご来賓など、多くの皆様にご参列いただき、町制施行65周年にふさわしい式典にしたいと思います。

○新規事業等 

 次に、予算区分別の主な新規事業や拡充する事業等について申し上げます。

 総務費では、地域おこし協力隊を新たに10名受け入れ、合計16名の隊員により地域の活性化を図りながら、隊員の移住定住に繋げて参ります。また、地域おこし協力隊インターン生20名を受け入れ、関係人口の増加や地域の魅力発見を推進します。
 なお、新規住宅取得者に交付する「まちづくり定住応援金」や、若い人の定住と町内企業の活性化を図る「奨学金返還支援助成金」、「空き家リフォーム補助金」、「移住支援事業補助金」については継続して実施し、引き続き人口減少対策や若者の定住促進に取り組んで参ります。
 10月からの住民票や印鑑証明書等のコンビニ交付の開始や、デジタル専門人材派遣制度を活用した庁内及び地域のDX化の推進により、町民の皆様の利便性の向上を図ります。

 民生費では、新たに高齢者補聴器購入補助金を導入するほか、少子化対策、子育て支援対策、高齢者対策を充実させ、全世代が融合して安心して暮らせるまちづくりに取り組みます。
 また、拠点となる「にこにこ甘楽」の外壁改修工事を実施し、安心して利用できるよう施設の長寿命化を図ります。

 衛生費では、新型コロナウイルスワクチン接種を個別定期接種として接種費の一部を補助することで実施し、これまでの予防接種事業の実施と併せて、町民の皆様の健康保持を支援します。
 また、「出産・子育て応援交付金」による妊娠・出産に対する経済的支援の継続や、「成人歯科健診」及び「帯状疱疹ワクチン予防接種費補助」の充実などにより、町民の皆様が健康で暮らせるよう取り組んで参ります。

 農林水産業費では、昨年10月の「オーガニックビレッジ宣言」を受けて、甘楽町有機農業実施計画のもと甘楽町オーガニック推進協議会が中心となって各種事業を展開し、有機野菜のPR、学校給食での有機野菜の活用及び担い手の確保・育成など、5年後の目標に向けて有機農業を推進して参ります。
 また、農業者の生活安定を図る支援を実施し、農業者の所得向上、後継者不足解消に繋げていきます。

 商工費では、観光キャンペーンを実施し町の魅力をPRするとともに、3大パークを巡るシャトルワゴン運行を拡充し実施して参ります。イベントの開催では、大勢の観光客が見込まれる「さくら祭り」、「さくらウオーク」及び「アンブレラスカイ」等の従来のイベントの拡充に加えて、町制65周年記念事業として昨年好評であった「プロレス興行」を開催し、町民の皆様や観光客が楽しめる様々なイベントを実施して参ります。
 また、企業の雇用支援や若者の就職支援を継続し、企業進出の促進や雇用の安定を図って参ります。

 土木費では、重点施策でも申し上げましたが、甘楽スマートインターチェンジへのアクセス道路の改良や拡張を進め、利用者の利便性の向上はもちろんのこと、企業誘致、雇用の創出、町内産業の振興を推進するとともに、定住者の増加に繋げる整備にも取り組んで参ります。

 消防費では、町民の安全安心な生活を守るため活動している消防団員の士気向上及び消防技術の研鑽を図るため、消防ポンプ操法競技大会出場に係る消防団活動を支援して参ります。
 また、消防施設整備事業では、老朽化した消防車の更新として、小型可搬ポンプを搭載した消防ポンプ自動車を導入するなど、地域消防力の向上に繋がる施策に取り組んで参ります。

 続いて教育費ですが、GIGAスクール構想によるICT教育の環境整備を進め、“個別最適な学び”のできる授業の実現に取り組むとともに、各校の教材備品を更新し、同じ教育環境での授業の実施に努めて参ります。また、教職員の使用する校務支援システムの充実により、児童生徒の学校での様子、出欠状況や成績などの情報共有に努めます。
 教育施設の整備では、小幡小学校校舎の長寿命化を図るため、外壁改修工事を実施し、長期的な視点での施設の維持管理に取り組むほか、小幡小学校及び新屋小学校の老朽化したブランコを更新し施設の安全管理にも努めます。
 学校給食では、有機野菜や地元食材を使用した学校給食の提供や、交流国給食の日、町内企業給食の日を設けるなど特色ある給食を提供するとともに、アレルギーに対応した安全安心な給食の提供に取り組み、学校給食の充実を図って参ります。
 

 ○特別会計の概要 

 続きまして、特別会計について申し上げます。 

 特別会計は、甘楽町国民健康保険事業特別会計予算など3件、企業会計は水道事業会計予算及び下水道事業会計予算の2件になります。

 主な特徴は、農業集落排水事業特別会計及び公共下水道事業特別会計が法適用により公営企業会計である下水道事業会計となったことです。公営企業となったため独立採算性が求められることにより、激変を緩和するために当面は町から財政的な補助をしてまいりますが、ご理解ご協力をお願いします。
 これまでどおり快適な生活環境を保持するため、下水道管渠布設や施設の老朽化対策を進めるほか、近年の集中豪雨による浸水対策を図るため「雨水管理総合計画」を策定し、計画に基づいた対策を実施して参ります。

 国民健康保険事業特別会計では、引き続き、出産被保険者の産前産後の保険税4ヶ月分の減免や、18歳以下被保険者の保険税均等割額の実質無料化を実施し、子育て中の国保世帯の経済的負担の軽減を図って参ります。

 水道事業会計では、道路改良工事に伴う配水管布設替工事や漏水事故を引き起こす老朽管の更新工事を実施し、これからも住民の皆様に、安全で安心できる良質な水を、将来にわたって安定的にお届けすることに努めて参ります。
  

○予算執行にあたって  

 以上が令和6年度当初予算についての大要です。
 一般会計当初予算は、厳しい財政状況のなか、適正な起債の借入を行うほか、各基金の繰入れを実施し財源確保に努めた予算編成を行いました。予算執行に当たっては、財政状況の変化により柔軟に対応し、実施事業の取捨選択や経常経費のより一層の圧縮を進め、必要な予算は確保しながら健全な財政運営に努めていく所存であります。
  

○おわりに 

 以上、令和6年第1回甘楽町議会定例会開催にあたり、町政推進にあたって私の所信の一端を申し上げるとともに、議案の大要についてご説明させていただきました。
 本町財政は厳しい状況に変わりはありませんが、ただ今申し上げましたとおり、町民生活の向上を図るために総力を結集し、しっかり取り組み、元気とにぎわいのある町、そして誰もが幸せを実感できる町「しあわせホームタウン甘楽」の実現に向け努力してまいりたいと考えておりますので、議員の皆様並びに町民の皆様の深いご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。


 

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