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イタリア海外駐在員だより Vol.6

最終更新日:2015年11月04日

イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします

 甘楽町海外駐在員となったイタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。

 第6回は、イタリアのお盆(?)ともいえる諸聖人の祝日(11月1日)にまつわるパンのお話です。
 どうぞご覧ください。

サントのパン

街角のパン屋さんに登場した「サントのパン」

街角のパン屋さんに登場した「サントのパン」

干しブドウと胡桃たっぷりのパン

干しブドウと胡桃たっぷりのパン

 甘楽町の皆さま、ボンジョールノ(こんにちは)

 月も変わり11 月となり、今年もカレンダーをあと1枚めくるのみとなりました。

 この時期イタリアでは気候的に雨が多く、周りを丘陵地帯に囲まれたチェルタルドでは、朝晩深い霧に覆われる時がしばしばある今日この頃です。ノヴェンブレ(11)といえば、イタリアでは1日が諸聖人を祝う日であることにちなみ、その日は家族や親族が集まり先祖のお墓参りをする習慣があります。
 今回は、この時期限定で製造されるパン・デイ・サンティ、つまり「サント(聖人)のパン」という名の名物パンについてご紹介したいと思います。

 イタリアでは、ミラノをはじめ私が暮らすトスカーナ州、特にシエナ県周辺を中心に古い昔の時代から作られてきたパンです。まさに諸聖人(サント)を祝す時期に作られることに由来しその名がつけられましたが、呼び名は地域ごとに異なるため様々に変化します。( : シエナ「パン・コイ・サンティ (Pan coi Santi) 等)干しブドウや胡桃・アーモンドを豊富に生地に混ぜ、ゆっくり時間をかけて発酵させてこんがりと焼き上げます。昔の貧しかった時代でも比較的容易に手に入れることができた秋の恵みを活用し、これから向かう寒さ厳しい季節を乗り越えるための高栄養価のパンとしても重宝されたと言われています。自家製で手作りしたり、あるいは街角のパン屋さんで購入したりして、朝食やおやつに食します。

 このような独特の時期に限定して製造される食べ物を介して、自分が暮らす国や地域に伝わる伝統的習慣や文化を知ることができるため、知的好奇心を刺激されたり特有の季節感をダイレクトに感じたりするので、私のイタリア生活において貴重なことであります。

 去る夏のお盆の時期に帰国できなかった私は、イタリア流に街角のパン屋さんでこのパンを購入し、亡き父の遺影にお供えし冥福をお祈りした111日となりました。

                                   在イタリア・チェルタルド市
                                   甘楽町海外駐在員  稲葉美代子

 

                                    

稲葉美代子さんプロフィール

 愛知県出身。
 日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来18年間チェルタルド市に在住。
 イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
 2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
 チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
 2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
 2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。
 

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